【コラム】アンコンシャスバイアスの仕組み

私たちが無意識のうちに判断してしまうのは、脳が情報を効率よく処理しようとする仕組みに関係しています。

脳は、毎日膨大な情報にさらされているため、すべてを一つひとつ丁寧に考えていては間に合いません。そこで、過去の経験や社会的な通念をもとにパターンを作り、瞬時に判断できるよう無意識のうちに処理しているのです。

このような脳の働きが、「アンコンシャスバイアス（無意識の偏見）」を生み出す原因のひとつとされています。

例えば、「梅干し＝すっぱい」「刃物＝危ない」と即座に判断することがあります。

これは、迅速な意思決定を可能にし、危険を回避したり、物事を効率的に処理するための脳の仕組みです。

このような直感的な判断は「高速思考」とも呼ばれ、日常生活では役立つ場面も多くあります。

しかし、同じ仕組みが人に対する先入観や偏見を生む原因にもなり得ます。無意識の思い込みによって、公平な判断ができなくなることもあるため、その影響に気づくことが重要です。