【コラム】正当クレーム対応の基本:マインド・態度
マインドは、伝わる!クレームは「困っている声」

「クレーム」と聞くと、多くの人が「怒っている」「責められる」といったネガティブな印象を持ちませんか?
けれども、正当なクレームの背景には、必ず「困りごと」があります。
たとえば、
「届いた商品が壊れていた」
「説明と実際のサービス内容が違っていた」
「店舗で不快な対応を受けた」など。
こうした声は、企業にとって「改善のヒント」であり、「信頼回復のチャンス」でもあります。
まず根底にあるべきは、「お客様の困りごとを解決したい」という提供者としての純粋な気持ちです。
顧客を単なる「クレーマー」と捉えるのではなく、「困っている人」として接する気持ちを忘れないようにしましょう。
大切なのは「どう受け止めるか」
正当クレームへの対応でまず求められるのは、誠実な姿勢と冷静な態度です。
顧客を「クレーマー」と見るのではなく、「困っている人」として捉える視点が欠かせません。
そのうえで、対応にあたる際に意識したい5つの基本姿勢をご紹介します。
正当クレーム対応 5つの基本姿勢
1. 真摯な表情と穏やかな目線を保つ
クレーム対応では、笑顔よりも真剣な表情が大切です。
笑顔は封印しましょう。
眉間や鼻のあたりを見るようにして、相手の目を見すぎず、威圧感を与えないように意識しましょう。
ときどき視線を外してメモを取るなどの動きも加えると、緊張が和らぎます。
2. オープンな姿勢と安心できる距離感を保つ
腕組みや背もたれにもたれる姿勢は、相手に「聞く気がない」と思わせてしまいます。
姿勢は前傾気味に、両手はテーブルの上に置くなどして、「きちんと向き合っています」というメッセージを伝えましょう。
加えて、相手との「距離感」も非常に重要です。
一般的に、人との距離には「パーソナルスペース」という心理的な快適領域があります。
ビジネスシーンでは、おおよそ75cm〜120cm程度が適切な距離とされており、これより近すぎると圧迫感を与え、遠すぎると他人行儀な印象になりがちです。
たとえばカウンター越しの対応であれば、この距離感は自然に保ちやすくなります。
一方、対面で立って対応する場合には、相手の表情を読みつつ、1歩分の距離を意識するとよいでしょう。
心理的にも物理的にも安心できるスペースを保つことが、冷静で信頼ある対応へとつながります。
3. 共感の相槌と要約で「聞いている姿勢」を示す
お客様が話している最中は、途中で話をさえぎらず、「はい」「おっしゃるとおりです」「それはご不便でしたね」など、相手の感情に寄り添う相槌を適度に入れましょう。
ただし、「なるほど」などの表現は、時に軽く受け止めているような印象を与えることもあるため、クレーム対応の場面では避けたほうが無難です。
さらに、「つまり〇〇ということでよろしいでしょうか?」と要約したり、相手の言葉を繰り返したりすることで、正しく理解しようとする姿勢を示すことができます。
これにより、顧客の感情が徐々に和らぎ、冷静なやりとりへと導くことができます。
4. 低めのトーンで、ゆっくり話す
声のトーンが高かったり、早口になったりすると、相手に焦りや感情的な印象を与えがちです。
普段よりやや低めの声で、ゆっくりとした口調を心がけましょう。
これにより、冷静さと信頼感が相手に伝わります。
5. 沈黙を恐れず、相手のペースを尊重する
話の途中で顧客が言葉に詰まったとき、すぐに言葉をかぶせてしまうのは逆効果です。
数秒の沈黙は、相手が気持ちを整理する大切な時間でもあります。
また、沈黙は自分自身が落ち着くためにも有効です。
「待つ姿勢」が、丁寧で落ち着いた印象につながります。
クレーム対応は「火消し」ではなく「信頼構築」
正当クレームにおいて最も重要なのは、「困っている人の声にどう応えるか」という姿勢です。
しかしながら、クレーム対応は、どれだけ慣れていても焦ってしまうものです。
先ずは、態度の「型」を身につけておけば落ち着いて対応することができるようになるでしょう。

