【コラム】復職から定着へ!上司が行うべき再発防止の支援とは?

復職した部下が、安心して職場に定着できるかどうか。それは、上司の関わり方次第といっても過言ではありません。
厚生労働省の研究調査によると、うつ病で休職した社員のうち再度休職してしまう割合は、復職後6ヶ月以内で約20%、1年以内で約30%、5年以内になると約50%にも及ぶと言われています。
また、再休職は初回より期間が長引く傾向もあるため、復職後の数ヶ月は、もっとも重要なサポート期間とも言えるのです。(出典:主治医と産業医の連携に関する有効な手法の提案に関する研究)
面談や声かけ、変化への気づきといった基本的な関わりはもちろん大切ですが、それだけでは不十分な場合もあります。
ここでは、部下が安心して長く働けるよう、上司が継続的に行うべき再休職防止のための具体的な支援策を解説します。
1. 業務の負荷と内容を「見える化」し、柔軟に調整する
復職後しばらくは、部下の業務負荷を客観的に管理することが再休職防止に直結します。
部下本人が「大丈夫」と言っても、無理をしてしまう可能性があるからです。
- 業務の優先順位を明確にする: 部下には「このタスクが最優先」と明確に伝え、タスクが多すぎるときは上司が取捨選択をサポートします。これにより、部下は「何をすべきか」が明確になり、混乱や焦りを防ぐことができます。
- 業務量を「可視化」する: ホワイトボードや共有ツールを使い、部下の業務量をチーム全体で把握できるようにしましょう。
これにより、上司も部下も無理なく業務を調整できます。 - 柔軟な働き方を検討する: 時差出勤や在宅勤務の活用は、会社の制度との連携が必要ですが、本人の体調や通院に合わせた働き方ができるよう、人事と相談して選択肢を提示しましょう。
- 具体的な支援例: 「この資料作成は来週までで大丈夫だよ。今日のところはここまでで終わりにしようか」「今日の午後、通院するんだよね。午前中はこのタスクだけ進めてもらえればいいから、無理しないでね」
2. 周囲の理解と協力を促し、孤立を防ぐ
部下が安心して働くためには、チーム全体のサポートが不可欠です。
復職者が「自分だけ特別扱いされているのでは」と感じたり、孤立したりしないよう、上司が働きかけることが重要です。
- チーム内での役割を明確にする: 部下が「自分はチームの一員だ」と感じられるよう、責任の軽重を考慮しつつも、チームにとって重要な役割を任せましょう。
- 協力体制を構築する: チームメンバーに、部下の状況や勤務形態への理解を促し、何かあったときにすぐに協力できる体制を整えます。
- 具体的な支援例: 「〇〇さんが戻ってきてくれたことで、チームの仕事がスムーズに進むようになったね」「〇〇さんの業務は、みんなで協力して進めていこう」
3. 本人のキャリアと成長を共に考える
復職者は、「自分はもう以前のようには働けない」と思い込みがちです。
上司がその成長可能性を信じる姿勢を見せることが、自信回復に直結します。
- 復職者の強みを活かす: 休職前の得意な業務や、休職中に得た新しい視点などを活かせる仕事を与えることで、部下の自己肯定感を高めます。
- スモールステップで新しい挑戦を促す: 小さなプロジェクトや責任範囲の軽い業務から、新しい挑戦の機会を与えましょう。
- 具体的な支援例: 「〇〇さんの強みは、細部まで丁寧に確認できることだよね。今度のプロジェクトでは、〇〇さんのその力を活かしてほしいんだ」「もう少し慣れてきたら、この研修を受けてみないか?きっと〇〇さんのキャリアに役立つと思うよ」
まとめ
復職した部下を「受け入れて終わり」ではなく、「定着させる」視点が必要です。
業務管理・チーム連携・キャリア支援の3つの柱で、継続的にサポートしていきましょう。
上司の行動が、再休職のリスクを下げ、職場全体の安心感を高める大きな力になります。

