【コラム】自分は大丈夫?管理職が自分のストレスに気づく方法

部下のメンタルケアを担う管理職の皆さん。

日々の業務に追われる中で、「自分のストレス」に目を向ける時間はありますか?




実は、管理職は自分のストレスに気づきにくい傾向にあります。

この事実を理解し、自分の心身の状態を把握する習慣を持つことが、チームを長く、そして健全に導くために不可欠です。

ここでは、管理職が自分のストレスに気づきにくい理由と、日常で簡単に実践できるセルフチェックの方法を解説します。

管理職が自分のストレスに気づきにくい3つの理由

なぜ管理職は、自分の不調を見過ごしてしまうのでしょうか。

その背景には、以下のような心理的・環境的な要因があります。

  1. 強い責任感と役割意識
    管理職はチームの成果や部下の育成に責任を持つ立場にあります。
    この強い責任感から、「自分が弱音を吐いてはいけない」「自分がしっかりしないとチームが崩れてしまう」という心理が働き、自身の不調を後回しにしがちです。多くの研究で、この責任感の強さがバーンアウト(燃え尽き症候群)のリスクに繋がると指摘されています。
  2. 多忙な業務とプレイングマネージャーの増加
    自身のプレイヤーとしての業務に加え、部下のマネジメント、トラブル対応、会議など、業務量が非常に多いです。
    こうした多忙な日々の中で、自分の心身の変化に意識を向ける時間や余裕がなくなってしまいます。実際、多くの調査で業務負担の多さが、管理職のストレス要因の筆頭に挙げられています。
  3. 上層部と部下との「板挟み」と孤独感
    上層部からは成果を求められ、部下からは不満や要望を寄せられる「板挟み」の状況は、精神的な負担を増大させます。
    また、部下には相談できない、上司には弱みを見せられないと感じる管理職は少なくありません。その結果、悩みを一人で抱え込み、ストレスを蓄積させてしまいます。

このように、管理職の置かれた環境や心理状態が、自分の不調を見えにくくさせているのです。

日常で実践できる!心と体のセルフチェック習慣

自分のストレスに気づくことは、決して弱さではありません。

多忙な日々の中でも実践できる、自分を守るための大切なスキルです。

以下のチェックリストを参考に、自分の心と体の変化を定期的に見つめ直してみましょう。

心の状態をチェックする習慣

  • 感情の起伏:最近、些細なことでイライラしたり、落ち込んだりしていませんか?
    • チェックする視点:「部下の報告にいつもより厳しくなっていないか?」「プライベートな時間も仕事のことが頭から離れないか?」
    • 習慣:寝る前に5分だけでも時間をとり、今日感じた感情を振り返ってみましょう。なぜそう感じたのかを考えると、ストレスの根源に気づきやすくなります。
  • 興味・関心の変化:以前は楽しめた趣味に、面白みを感じられなくなっていませんか?
    • チェックする視点:「休日に好きなことをするより、ただ横になっていたいと思うことが増えていないか?」
    • 習慣:あえて**「週に1回は趣味の時間を持つ」**など、リフレッシュする計画を立ててみましょう。そのときに「楽しい」と感じられるかどうかが、心の健康度を測るバロメーターになります。
  • 集中力・判断力の低下:仕事で簡単なミスが増えたり、集中力が続かなくなっていませんか?
    • チェックする視点:「会議で話が入ってこない瞬間が増えていないか?」
    • 習慣:自分の仕事の進め方を振り返り、効率が落ちている部分はないかを客観的に評価してみましょう。

体の変化をチェックする習慣

  • 睡眠:寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりしていませんか?
    • チェックする視点:「朝起きたときに疲れが取れていないと感じることが多くないか?」
    • 習慣:毎朝起きたときに、**「昨晩はよく眠れたか?」**を自分に問いかける習慣をつけましょう。
  • 食欲:食欲がなくなったり、逆に食べすぎてしまったりしていませんか?
    • チェックする視点:「普段よりも食事がおいしく感じられない日が増えていないか?」
    • 習慣:食事の前に一呼吸おき、**「今、何を食べたいか?」「お腹は空いているか?」**と、自分の体の声に耳を傾けるようにしましょう。
  • 身体的な不調:頭痛、肩こり、胃痛などの慢性的な不調に悩まされていませんか?
    • チェックする視点:「湿布を貼る回数や、頭痛薬を飲む頻度が増えていないか?」
    • 習慣:鏡を見るたびに自分の表情を確認し、顔色が悪いなといった変化に気づくようにしましょう。

まとめ|自分を守ることが、チームを守る第一歩

管理職が自分のストレスに気づき、適切に対処することは、決して弱さではありません。

それは、部下やチームを長く、そして健全に導くために不可欠な自己管理能力です。

自分自身が健康であることこそが、部下やチームメンバーを支える最も確実な土台となるのです。