【コラム】上司に求められる職場復帰を支える3つの支援スキル

メンタルヘルス不調から職場復帰した部下を、どう迎え入れるべきか迷っていませんか?
実は、復職は「元の状態に戻った」ことを意味するわけではありません。
一見元気そうでも、心身はまだ不安定な状態にあります。
そして復職者は、こんな気持ちを抱えているかもしれません。
- 再発への不安:「また体調を崩すのでは…」
- 罪悪感:「周りに迷惑をかけてしまった」
- 焦りとプレッシャー:「早く元に戻らなければ」
さらに、集中力や体力が戻っておらず、午後になると明らかに疲れが見えることもあります。
このような状況を理解し、寄り添った関わり方ができるかが、上司としての大きなカギとなります。
では、復職者が安心して再スタートできるよう、上司は具体的にどう支援すればよいのでしょうか。
1. 業務調整|スモールスタートで負荷を抑える
まず大切なのは、「できることから少しずつ」始めることです。
本人が「大丈夫」と言っても、無理をしてしまうことも多く見られます。
- 軽めの業務からスタートする:
- 例:マニュアル作成、資料整理など、期限やプレッシャーの少ない業務を任せましょう。
- 責任の分散と期限の余裕を持たせる:
- 「これは私も一緒に確認するから安心してね」「急がなくて大丈夫だよ」といった一言が、心理的負担を大きく軽減します。
2. 声かけと対話|安心感を生むコミュニケーション
復職直後は、「ちゃんとやれているか不安」「迷惑をかけていないか心配」といった気持ちを抱きやすい時期です。
だからこそ、上司からの日常的な声かけが大きな支えになります。
- 復職初日:「おかえりなさい。あなたが戻ってきてくれて嬉しいです。」と歓迎の気持ちを言葉にしましょう。
これだけでも安心感はぐっと高まります。 - 日々の気遣い:「最近の調子はどう?」と短い一言でOKです。関心を向ける姿勢が信頼感を生みます。
- 支援の姿勢:「困ったことがあれば遠慮なく言ってね。焦らず、自分のペースでね。」と伝えることで、過度なプレッシャーを防ぎます。
- 感謝の気持ち:「戻ってきてくれてありがとう。あなたの存在がチームにとって大切です。」と伝えることで、部下の自己肯定感を高めます。
3. 周囲との連携|チームで支える環境づくり
上司一人での支援には限界があります。職場全体で支える意識が必要です。
- 人事や産業医と密な連携:部下の様子や面談で感じたこと、業務調整の状況などを定期的に人事や産業医に報告・相談します。専門家の意見を活用しながら、支援を継続しましょう。
- チームメンバーへの説明も配慮をもって:
- 例:「〇〇さんが復職しました。当面は業務を調整しながら進めるので、皆さんのご協力をお願いします」
- 本人のプライバシーに配慮しつつ、チームの理解を得ることがポイントです。
まとめ|上司の伴走が復職を支える
復職者にとって、職場への「再適応」は新たなチャレンジです。
そのプロセスに寄り添い、安心して働ける環境を整えることが、上司に求められる大切な役割です。
業務量は少しずつ調整し、日々の声かけで不安を和らげ、関係部署と連携してサポート体制をつくる。あなたのそうした丁寧な関わりが、部下の「再スタート」を力強く支え、再発防止につながります。
焦らず、丁寧に、そして一緒に進んでいきましょう。

