【コラム】部下が話しやすいと思える上司になる

「最近の部下は何を考えているか分からない」「なかなか本音を話してくれない」。そう感じていませんか?




実は、部下が相談しやすいかどうかは、上司のちょっとした「姿勢」と「日々の関わり方」にかかっています。

メンタル不調の予防や早期発見のためにも、部下が「この上司には話せる」と安心できる関係性を日頃から築いておくことが何よりも重要です。ここでは、今日から実践できる具体的な方法をご紹介します。

1. 「いつでもウェルカム」!上司の心と時間の準備

部下が相談をためらう最大の理由の一つは、「上司が忙しそう」「話しかけたら邪魔かな」という遠慮です。

これを払拭することが第一歩です。

心と物理的な「ドア」を開けておく

  • 姿勢: 常に余裕があるフリをする必要はありません。しかし、話しかけられたときに手を止め、部下の目を見て「どうした?」と迎える姿勢を見せましょう。
  • 実践例: デスクで作業中でも、部下が近づいてきたら一旦顔を上げ、小さくうなずきます。「今、ちょっといいですか?」と聞かれたら、「うん、大丈夫だよ」と笑顔で返しましょう。ドアを開放しておくなど、物理的にもアクセスしやすい環境を整えることも大切です。

このような姿勢はがあると、人は「受け入れられている」と感じる、安心して自己開示できます。

これはカウンセリングの基本である「受容的態度」にも通じる考え方です。

数秒の反応でも、「話してもいいんだ」という強いメッセージを伝えられます。

2. 「診断しない」!傾聴と共感のプロになる

部下が話してくれるようになったら、上司は「診断医」ではなく「聞き役」に徹することが大切です。

徹底的に「聞く」姿勢を

  • 姿勢: 部下の話を途中で遮らず、最後まで耳を傾けましょう。
    安易なアドバイスや、感情の決めつけは禁物です。
    「聞いてるよ〜」と作業を続けながらの受け答えは、相手に「真剣に受け止めてもらえていない」と感じさせてしまいます
  • 実践例: 部下が「最近、ちょっと業務がしんどくて…」と話し始めたら、手を止めて顔を向け、「そうなんだ、もう少し詳しく教えてもらえる?」と受け止めましょう。
    たった1〜2分でも、この姿勢の違いが、相談のハードルを大きく下げ、「この人はちゃんと向き合ってくれる」と信頼が高まります。

人の話を心を込めて聴くと言うのは、積極的傾聴と呼ばれるスキルで、相手の話を深く理解し、信頼関係を築くための重要な要素であり、心理的安全性を高めてくれます。

共感の言葉を添える

  • 姿勢: 部下の感情に寄り添い、「共感」の言葉を伝えることで、「理解してもらえている」という安心感を与えましょう。
  • 実践例: 「それは大変だったね」「つらかったね」「そういう気持ちになるのも無理ないよ」といった言葉を素直に伝えることで、部下は孤立感から解放されます。

3. 「自分から」!日々の小さな積み重ねが信頼を築く

相談しやすい関係は、特別な機会にだけ生まれるものではありません。

日々のささやかな関わりが、何よりも大切です。

質の良い雑談を習慣にする

  • 姿勢: 業務以外の雑談を適度に挟むことで、部下の「人間性」に触れ、親近感を抱いてもらいましょう。
    これが、いざという時の相談の敷居を下げます。
  • 実践例: 「週末、何かあった?」「この前の〇〇(趣味やニュースなど)、どうだった?」といった質問から会話を広げてみましょう。

このような雑談は、心理学では「グルーミング」と呼ばれ、人と人との関係性を滑らかにし、信頼を築く効果があると言われています。

適切な自己開示で心の距離を縮める

  • 姿勢: 上司自身の完璧ではない部分や、過去の失敗談、感じているストレスなどを、無理のない範囲で共有してみましょう。
  • 実践例: 「実は私も新人の頃、〇〇で失敗してね」「最近、私もちょっと疲れ気味でさ」といった、人間味のある一面を見せることで、部下は「自分だけじゃない」「この人になら話せるかも」と感じやすくなります。

自己開示は、相手にも自己開示を促し、相互理解を深める効果があります。

まとめ:上司の「人間力」が部下を動かす

相談しやすい関係作りは、一朝一夕にはできません。

しかし、日々の「いつでもウェルカム」な姿勢、徹底した傾聴と共感、そして自分からの積極的な関わりが、部下との信頼の貯金を増やしていきます。

あなたの「人間力」が、部下が安心して成長し、困ったときにSOSを出せる「心のセーフティネット」となります!

今日から、ぜひ実践してみてください。