【コラム】落ち込みそうなときに効く!セルフトークで気持ちをリセットする
自分を追い込まない習慣

仕事が思い通りにいかないとき、つい「自分はだめだ」「また失敗した」と心の中でつぶやいてしまうことはないですか。
このような心のつぶやきを「セルフトーク」といいます。
私たちは一日の中で何千回も、自分に言葉をかけています。
その言葉が前向きなものであれば力になりますが、否定的な言葉が続くと、気づかないうちに自分を追い込んでしまうことがあります。
セルフトークが心に与える影響
心理学の研究では、セルフトークが感情や行動に大きく影響を与えることが分かっています。
たとえば「失敗するかもしれない」と繰り返し考えると、不安が強まり、本来の力を発揮しにくくなる傾向があります。
一方で「一歩ずつやれば大丈夫」といった前向きな言葉をかけることで、不安がやわらぎ、パフォーマンスが向上することが報告されています。
つまり、心の中でどんな言葉を使うかが、ストレスへの強さを左右するといえるのです。
気持ちに「気づく」ことから始めよう
セルフトークを変える第一歩は、「気づく」ことです。
普段、心の中でどんな言葉を使っているかに耳を傾けてみましょう。
たとえば、仕事が立て込んでいるときに「もう無理」「終わらない」と思ったら、「あ、今、自分は不安を強める言葉を使っているな」と気づくだけでOKです。
気づくことで、その言葉を選び直すチャンスが生まれます。
次に「置き換える」ことを意識する
次に、自分の言葉に気づいたら否定的な言葉を「少し前向きな言葉」に置き換えることです。
「どうせうまくいかない」ではなく「できる範囲でやってみよう」。
「またミスした」ではなく「次はもう少し工夫できそう」と言い換えてみましょう。
ただし、無理にポジティブになる必要はありません。
落ち着いて取り組める、現実的でやさしい言葉を選ぶのがポイントです。
では、少し練習してみましょう。
例えば、上司から「もう一度やり直して」と言われたとき。
いつものあなたは、どう感じますか?
「やっぱり自分は能力がない」「自分はダメだ」「仕事ができない」と落ち込んでしまうことがあるかもしれません。
でも、「改善点が分かったから、次はもっと良くできる」と置き換えてみると、気持ちが軽くなり、前に進む力が戻ってきます。
セルフトークは状況を変える魔法ではありませんが、自分の受け止め方を柔らかくする力を持っています。
小さな意識が、大きな変化につながる
セルフトークは、毎日の習慣です。
一度で変えることは難しくても、「あ、今ネガティブになっているな」と気づくだけでも十分。
ネガティブな言葉が浮かんでも「いけないこと」ではなく、「切り替えるチャンス」と考えてみてください。
少しずつ、自分への言葉を変えていくうちに、ストレスの受け止め方も変わっていきます。
言葉を変えると、気持ちが変わる
私たちは一番多く、自分自身の言葉を聞いています。
だからこそ、その言葉を少しやさしくしていくことが大切です。
「自分はだめだ」ではなく、「今できることをやってみよう」。
そんな小さな置き換えが、気持ちを整え、ストレスに強くなる第一歩になるでしょう。

