【コラム】アンコンシャスバイアスの影響
その「思い込み」がキャリアと組織を止める!
アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)は、意図せず相手を傷つけたり、自身の可能性を狭めてしまうことがあります。
そしてその影響は、個人の行動だけでなく、組織全体の成長や風土づくりにも大きな影響を与えます。ここでは「個人」と「組織」の視点から、具体的な影響を整理します。
【個人への影響】
- 自分への思い込みにより、キャリアにブレーキをかけてしまう
例:「周囲は評価してくれるけど、私なんか無理」と感じてしまい、昇進や挑戦の機会を自ら遠ざけてしまう - 他者に確認せずに判断してしまう
例:「育児中だから出張は無理だろう」と本人に相談せず決めてしまう - 否定的な言動で、相手のやる気や信頼を損なう
例:「どうせうまくいかないでしょ」といった一言が、挑戦意欲を奪ってしまう - 続く思い込みにより、疎外感や孤立感を生み出す
例:「私の意見は求められていないのかも」と感じ、組織への帰属意識が薄れる

【組織への影響】
- 採用や昇進の場面での不公平な判断
例:「若手には難しい」「育休明けは営業には向かない」といった決めつけが、本来の力を持つ人材の活躍を妨げる - 多様な人材の活躍機会が失われる
例:年齢や属性で判断し、組織内の多様性が停滞 - 女性活躍推進の妨げになる
例:「子育て中の女性には責任ある仕事が難しいだろう」といった無意識の思い込みにより、女性に挑戦の場が与えられない - 組織文化が固定化し、変化への柔軟性が低下する
例:同じ価値観の人ばかりが集まり、新しいアイデアや意見が出にくくなる - パフォーマンスやエンゲージメントの低下につながる
例:「どうせ自分は評価されない」と感じる社員が増え、生産性が低下 - 離職やハラスメントの増加につながる恐れ
例:無意識の偏見に基づく言動が、職場の心理的安全性を損なう

こうしたリスクを未然に防ぐためには、個人・組織ともにアンコンシャスバイアスに対する正しい理解を深めることが不可欠です。