【コラム】バイアスをアップデートする
私たちは日々、さまざまな経験や情報に囲まれて生活しています。
その中で「今までのイメージと全く違った!」という経験をしたことはないでしょうか。
このコラムでは、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)をコントロールする方法について紹介します。
アンコンシャス・バイアスは変えられる
アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)は、過去の経験や情報、価値観によってつくられています。
ということは、新たな経験や情報を取り入れることで、バイアスを「アップデート」することができるのです。
そのために大切なのが、
- 興味を持つこと
- チャレンジすること
この2つを意識してみましょう。
まずは「興味を持つ」ことから
思い込みや決めつけをせず、まずは相手や物事に関心を持つことが大切です。
たとえば、こんな経験はないでしょうか。
- 「部長のAさんは、いつも腕組みで怖い顔だから話しかけづらい」と思っていた。
- ところが、帰り道が同じだったため話してみると「今日は疲れたね。どの電車?」と気さくに声をかけてくれた。
- 地元が近かったこともあって、意外にも話がはずみ、印象が一変した。
つまり、接点を持つことで「とっつきにくい人」から「気さくで親しみやすい人」にイメージが変わったのです。
他にも、
- 「派遣社員は指示待ちタイプだと思っていたが、自ら改善提案をしてくれた」
- 「外国籍の同僚は馴染みにくいと思っていたが、実は誰よりも気配りが細やかだった」
- 「シニア世代は新しいことに消極的だと思っていたが、自分から研修に申し込んできた」
このように、思い込みで相手を判断せず、まずは興味を持つことが第一歩です。
次に「チャレンジする」ことも大切
思い込みによって、自分の行動にブレーキをかけていないか振り返ってみましょう。
たとえば、こんなケースです。
- 「学生時代にプレゼンで失敗して以来、人前で話すのが苦手だと思っていた」
- でも、仕事でリーダーに選ばれたことで、プレゼンの機会がやってきた
- やってみると意外にうまくいき、拍手をもらい、自信がついた
ほかにも、
- 「男性ばかりの現場で女性の自分は浮くと思っていたが、実際は皆が歓迎してくれた」
- 「管理職は自分には向いていないと思っていたが、サポート役として評価された」
このように、行動してみることで、思い込みが外れることは多くあります。
バイアスをアップデートする習慣を
つまり、バイアスをコントロールするには、
- 「興味を持つ」ことで相手や状況を理解しようとする姿勢を持つ
- 「チャレンジする」ことで、避けてきた経験を積む
この2つが大切です。
そして、バイアスを更新し続けることで、より柔軟で多様性に富んだ視点を持てるようになります。
日常の中で小さな一歩を踏み出して、アンコンシャス・バイアスと上手に付き合っていきましょう。